【必見】「S&P500のPER推移」4つの調べ方と目安、注意点を解説

米国株
悩み人
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S&P500のPERをチェックしたい。調べ方や目安を教えて欲しい

本記事では、「S&P500PER」をテーマに調べ方や投資目安を解説します。

S&P500は長期に渡り右肩上がりのチャートを形成しており、多くの投資家から高い評価を得ています。

このため、余裕資金を使って買い増しを検討している方は少なくないでしょう。

買い増しを判断する1つの指標として「PER」を活用するのもおすすめの方法です。

一方、「S&P500のPERはどのように調べるのか?」、「具体的な活用方法は?」など疑問を持っている方が存在します。

そこで本記事では、4つの調べ方と活用方法を深掘りします。

すぐにPERの調べ方を知りたい方は「S&P500のPER推移」4つの調べ方より確認ください。

【基本】S&P500PERとは?

まずは、PERの基本をチェックしましょう。

PERとは?

株価が割安か割高かを判断するための指標

株価が「1株当たりの当期純利益」の何倍になっているかを表している

「PER=Price Earnings Ratio」の略であり、日本語で「株価収益率」のことを指します。

  • PERが高い=株価が割高
  • PERが低い=株価が割安

と一般的に評価されており、投資判断をする重要な指標の1つです。

S&P500は、ナスダックに上場している米国を代表する500銘柄であり米国市場時価総額の約80%に当たると言われています。

このため、S&P500のPERを確認することは概ね米国全体の市況を判断することができると言えるでしょう。

PER計算方法

PERの計算方法は以下の通りです。

例①:株価2,000円 予想1株当たりの当期純利益200円

2,000÷200=PER10倍

一方、好調な市況から株価が上昇し、EPSの上昇が見られない場合PERは上昇します。

例②:株価4,000円 予想1株当たりの当期純利益200円

4,000÷200=PER20倍

このため、S&P500のPERを確認すれば市況全体のバリエーションを確認することができます

「S&P500のPER推移」4つの調べ方

S&P500のPER推移を調べる方法は以下の通りです。

順番に解説します。

①yahoo finance

米国版yahoo financeを活用することで、S&P500のPERを調べることが可能です。

yahoo financeを活用した調べ方

①検索バーに「VOO」を入力

POINT

VOOはS&P500をベンチマークとしたETF

②PE Ratio(TTM)を確認

S&P500最新のPERを調べることができるのがメリットです。

一方、現在のPERのみであり長期トレンドを確認できない点は課題と言えるでしょう。

Yahoo Finance-VOO

②multpl

multplは過去150年のS&P500PER推移チャートを確認することができます。

長期チャートで見た場合、「現在の水準がどの位置にあるのか?」を判断するのに最適です。

一方、反映されているPERは最新のデータではありません

このため、長期PER推移を確認するサイトとして活用するのが良いでしょう。

S&P 500 PE Ratio (multpl.com)

③Factset

Factsetは、過去10年のS&P500PER推移を確認することができます。

中期でのトレンドを確認したい方に最適です。

POINT
  • 緑点線:5年平均
  • 青点線:10年平均

平均値を参考に買い時を判断するのに最適

一方、multpl同様にPER数値は最新データではありません

このため、yahoo financeと併用してPER推移を確認するのが良いでしょう。

factset.com(公式下部34ページに表記載あり)

④myINDEX

myINDEXは、世界各国のPERを手軽に調べることができるサイトです。

myINDEXを活用した調べ方

①実績PERの推移をチェック

②「米国」をタップ

③気になる投資国とPER推移を比較ができる

一方、表示されるPERは米国市場全体です。

このため、純粋なS&P500のPERではない点は課題と言えるでしょう。

米国だけでなく世界のトレンドをチェックしたい方に最適です。

POINT

myINDEXの利用には会員登録(無料)が必要

世界各国のPER - myINDEX

S&P500PERの目安

S&P500PERの目安を判断する場合、過去のトレンドをチェックするのがおすすめです。

直近10年のトレンドが確認できるFactsetを活用しよう

FactsetのPERには5年平均、10年平均が記載されています。

5年平均:18.5倍前後

10年平均:17.3倍前後

このため、上記を数値を下回るようであれば平均値以下であり割安と言えるでしょう。

また、PER10年チャートでは13~14倍が抵抗線となっています。

株価の反発を判断する1つの指標としてPER14倍以下を目安にするのもおすすめです。

PER活用における3つの注意点

PERを投資判断として活用する場合、以下3点に注意しましょう。

  1. PERを過度に信頼しない
  2. ショック相場では機能しない
  3. セクターによってPERは大きく異なる

順番に解説します。

①PERを過度に信頼しない

PERは株価が割安なのか割高なのかを判断できる指標。

但し、PERはあくまで1つの指標であり過度に信頼するのは危険です。

市況を判断する情報として「VIX指数」、「PBR」など複数の指標を活用するようにしましょう。

(参考)「VIX指数(恐怖指数)とは?」基本を分かりやすく解説

②ショック相場では機能しない

PERはショック相場では正しく機能しない場合があります。

ショック相場ではPERが一時的に急騰する

リーマンショック時、S&P500のPERは一時「123.73倍」を記録。

ショック相場でPERが高騰するのは、1株あたりの当期純利益(EPS)の減少が理由にあげられます。

POINT

企業が特別損失を発生させた場合、1株当たりの当期純利益が減少

株価は同じでもEPSの減少によりPERが急騰する

例①:株価2,000円 予想1株当たりの当期純利益200円

2,000÷200=PER10倍

例②:株価2,000円 予想1株当たりの当期純利益100円

2,000÷100=PER20倍

コロナショックでは、回復の先行きが不透明な時期が続き純利益の見込みが判断しづらい状況にありました。

このため、PERはショック相場で判断するのはおすすめできません

ショック相場では「VIX指数」を1つの指標として参考にしてみましょう。

http://long-term-investment.jp/vix-app/

③セクターによってPERは大きく異なる

PERはセクターによって大きく異なります。

(参考)日本のセクター別PER一覧
東京証券取引所より引用

種別 PER(倍)
1 水産・農林業 12.4
2 鉱業 4.5
3 建設業 15.1
4 食料品 25.9
5 繊維製品 21.1
6 パルプ・紙 30.9
7 化学 15.3
8 医薬品 22.1
9 石油・石炭製品 6.8
10 ゴム製品 13.8
11 ガラス・土石製品 21.0
12 鉄鋼 8.1
13 非鉄金属 12.4
14 金属製品 15.5
15 機械 17.4
16 電気機器 20.5
17 輸送用機器 16.0
18 精密機器 12.2
19 その他製品 15.0
20 電気・ガス業 35.0
21 陸運業 14.9
22 海運業 2.3
23 空運業 22.2
24 倉庫・運輸関連業 10.0
25 情報・通信業 24.3
26 卸売業 11.2
27 小売業 23.4
28 銀行業 8.4
29 証券、商品先物取引業 13.7
30 保険業 26.3
31 その他金融業 12.0
32 不動産業 13.1
33 サービス業 19.1

日本株の場合、「パルプ、紙」、「情報・通信業」、「食料品」が高いPERを付けています。

また、米国を代表する企業も高いPER数値を付けている状況です。

  • アップル:32.01倍
  • テスラ:76.02倍
  • グーグル:24.58倍

(参考)2023年12月時点

現時点のPERは高い数値であるも、右肩上がりの成長を続けている企業であれば将来性も判断が必要と言えるでしょう。

このため、グロース株であればPERだけでなく売上成長率も判断材料とするのが大切です。

(参考)【必見】グロース株(成長株)探し方とは?│6つの見つけ方を解説

PERに関する気になる3つの質問

S&P500のPERを調べる方の気になる質問を集めました。

Q1.米国個別株のPERの調べ方を知りたい

S&P500のPERを調べた後、投資を検討している企業のPERを調べたいと考える方も少なくないでしょう。

米国個別株のPERを調べる場合、投資アプリ「moomoo」の利用がおすすめです。

「moomoo」は、2022年10月27日誕生した新しい次世代型金融情報アプリです。

日本での知名度は高くありませんが、世界では2,100万人以上のユーザーがmoomooのアプリを利用。

革新的なサービスとして世界の投資家に認められているツールです。

moomooの特徴
  • 日本株、米国株のスクリーニング
  • 日本株、米国株の財務分析
  • シミュレーション取引が可能

moomooに銘柄登録することで、リアルタイムの株価を手軽に確認。

企業分析に強く、売上構成、主要株主、配当など情報取得ができます。

  • EPS
  • ROE、ROA
  • 粗利率

など、複数の財務指標も確認することが可能です。

その他、「銘柄スクリーニング」、「ヒートマップ」など株のトータル管理に対応。

ここまでの情報量ながら完全無料で利用できるためユーザーにデメリットはありません。

スマホに入れておけば、手軽に企業分析がいつでも出来るため抑えておくのが良いでしょう。

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Q2.日経平均株価PERの調べ方は?

投資サイト「投資の森」を活用すれば、日経平均のPERを調べることが可能です。

直近2ヶ月の日別PER、PBRも確認できるためチェックしてみましょう。

Q3.PBRについて知りたい

「PBR=Price Book-value Ratio」の略であり、株価純資産倍率のことを指します。

計算式は以下の通りです。

1株当たり純資産あたり何倍の株価が付けられているのかを判断する指標です。

現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安かを判断する目安として利用されます。

例:株価1,000円÷1株あたりの純資産500円

1,000÷500=PBR2倍

PBR1倍を下回るセクターも存在するため、PBR同様に「競合と比較する」、「長期トレンドを確認する」ことを忘れずに行いましょう。

「S&P500のPER推移」4つの調べ方【まとめ】

本記事では、「S&P500のPER」をテーマに調べ方や投資目安を解説しました。

PER推移の調べ方は以下の通りです。

PBRを確認するにあたり、サイト別にメリット、デメリットが存在します。

このため、複数のサイトを活用するのがおすすめです。

また、米国個別株を調べる場合世界2,000万人以上が利用している無料アプリ「moomoo」利用も検討してみましょう。

業種比較、過去平均など財務分析を手軽に行うことが可能です。

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(参考)【誕生】次世代型金融情報アプリ「moomoo(ムームー)」9つの魅力を解説

以上、S&P500のPER調べ方、投資目安まとめでした。

【関連記事】S&P500の買い時をテーマにポイントを解説しています。

http://long-term-investment.jp/sp500-kaidoki/

【関連記事】米国株投資をサポートするアプリをまとめています。

http://long-term-investment.jp/usa-app/

【関連記事】ポートフォリオをS&P500だけにする場合の注意点を解説しています。

http://long-term-investment.jp/sp500-only/

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